患者の目線から ~歯科

前回のブログで我が町の歯医者さんの数の多さをお伝えしました。よくコンビニの数と比較をされますが、調べたところ平成295月の全国の歯医者さんの数は68,917件。同月の全国のコンビニの数は54,999件で、13,918件歯医者さんの方が多いことがわかりました。

厚生労働省資料http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/m17/is1705.html

日本フランチャイズチェーン協会資料
http://www.jfa-fc.or.jp/particle/320.html

駅前をざっと見渡してみても目立つのはコンビニさんかなと思いきや、歯医者さんは路面店ではなくビルインで営業されているところも多いですね、納得です。

選ばれる歯医者さんになるために。我が町の歯医者さんもさまざまな差別化を図っているようです。その中で多く見受けられるのは『子供の歯科矯正』『無痛麻酔』ありがたいのは『土日診療』などでしょうか。
子供の歯科矯正は選択肢に困らないほど多くの歯医者さんで行われています。我が子もまさにその一人。あごが小さくなった分、矯正が必要な子供が増えたのか、矯正を行う子供の数も昔から比べ格段に増えている気がします。
子供達の意識も変わったのか、矯正器具を装着することにあまり抵抗がないようで、友達同士でさまざまなタイプの器具を見せ合ったり、情報交換をしたりするようです。親としてはただただ保険診療になってほしいと心から願うばかりですが。

特に保険外の治療に関しては、金額が高い分、こちらもシビアな目で評価をします。治療方針や金額面など医師と患者との間に信頼関係を築けるかがポイントなのではないかと感じます。間違っても『ざっくり100万を超えるくらいですかね。』なんて答えると誤解を招いてしまいますよね。

ここからは設備に関して。

私は歯医者さんが嫌いです。できることなら一生行きたくない場所です。平常心を保っているかのような顔をしていても、いつも心臓はバクバクし、手に汗を握り、終わるとお尻の下はびっしょりと汗をかいています。
そんな私が少しでも行きやすく感じるために考える設備とは、

①プライベート空間の確保
全てを個室対応にするのはスペース、予算の面からも厳しいこともあるかと思いますが、大きな口を開けている横を別の患者さんが通ったり、隣の患者さんの治療の説明が丸聞こえだったり。研磨の機械音が苦手な私は、他の方に行う機械音も恐怖でなりません。完全個室とまではいかなくてもプライベートが確保できるとちょっと安心します。

②脱臭機と消臭素材
歯医者さんに恐怖感を感じる私は、あの独特な臭いも苦手です。聞くところによると消毒薬や治療時に使う薬剤や型取りに使う材料の臭いだそうですが、歯医者さんに入った途端、その臭いが漂ってくるとそれだけで辛い気持ちになってしまいます。当社で施工をさせていただいた歯医者さんでは脱臭機や消臭効果のある壁紙やカーテン等をご希望される方もいらっしゃいます。

③清潔感のある外装、内装
私の住む町には和風の歯医者さんがあります。和風が悪いというのではなく、薄暗い照明の待合室に壁面を覆い尽くすかのような大画面テレビ。何となく暗い印象の受付の方の対応。中はどこかの居酒屋さんで見たかのような内装に狭い治療スペース。先生は丁寧に治療をしてくださったのですが、外に出た瞬間大きく深呼吸がしたくなる気持ちに駆られました。
清潔感のある色合いで、患者さんの緊張感を少しでも取り除いてくれるような空間であると通いやすくなるのではないかと感じます。

④土足対応
新設される歯医者さんは土足対応のところが増えてきています。
衛生面を考えると土足を脱いでスリッパに履き替えることがよいと思いますが、昔と違い、道路もアスファルトが多くなり、靴に泥がつくことが減り、バイ菌を診療スペースに持ち込むことが減ったようです。
理由はそれだけではなく、お年寄りやベビーカーを押すお母さんの視点から考えると、靴の脱ぎ履きは大変な労力です。転倒防止の面からも土足のまま診察してもらうことが望まれるようです。
安全面、衛生面からも従来のスリッパ方式が見直されているのかもしれません。

但し、歯医者さんは機材の設置の面からも床をかさ上げしなくてはならず、狭いスペースの中でその段差を解消する必要があります。レイアウトを組む段階できちんと伝えていただければと思います。

気の小さい女性、母親の目線から歯医者さんを考えてみました。個人的にはイケメンの先生に口の中を見せるのもかなり気が引けます。
でもなぜか素敵な先生が多いですよね。

患者の目線から ~小児科

皆さんの住む町にはどれくらいのお医者さんがありますか?私の住む市内には、病院・クリニックが170件、歯医者さんは134件。各駅の電車しか停まらない小さな最寄駅にはなんと10件の歯医者さんがありました。これは驚きです。

そんな町に住む夫婦と子供二人の四人家族。最も利用頻度が高い小児科について、患者の目線から病院を選ぶ際のポイントを改めて考えてみました。

小学校低学年までは何度となく通った小児科。発熱、発疹、鼻づまりから予防接種。大人では市販薬を飲んで安静にしていれば…となるところも子供はそうはいきません。あっちの病院、こっちの病院と市内の病院を回った経験があります。

そこで、設備面に関して。

①明るい内装
予防接種が続く時期には、病院と聞いただけで泣き出すこともありました。騙しだまし連れて行くのが大変だったことも思い出します。
小児科ではありませんが、先日、子供と院内全体がブラウンのホテルのような雰囲気の矯正歯科を訪れた時、すぐに子供が緊張をしていることが伝わってきました。シックな内装は高級感もあって大人は落ち着くのですが、子供は“怖い感”が増すようです。
その後、院内全体が明るく大きな木の洞をくぐり抜ける矯正歯科を訪れた時、『私ここに通う!』と即決。先生のカウンセリングにも熱心に耳を傾けていました。こんなにも気持ちが変化するものなのだと実感しました。緊張がほぐれ、リラックスした状態で受診できれば、お子さんも親も先生も安心ですね。

②隔離スペース
小さな子供はマスクをつけることも難しく、不意な嘔吐も適切に対処できません。感染症にも気づかずに周りの子供に移してしまう事はよくあることです。感染の疑いのある子供は個室で対応でき、受付や診察スペースも別に設けてある病院は人気があります。親としても気兼ねなく受診できますよね。

③予約システム
すぐにでも診てもらいたいのはどの親も同じですが、免疫力の少ない子供にとって長く病院にいることは、それだけ他の病気をもらう危険性が高まることです。待ち時間を病院の長椅子の上で過ごさせるのであれば、自宅の少しでも快適な空間で、感染のリスクを減らすことの方が大切だと思います。

④キッズスペース
小さくても子供が靴を脱いで遊べるスペースがあるのは助かります。おもちゃよりも絵本の方が時間を稼げるかもしれません。ただし、衛生面で『触ると何かうつるかも…』といつも不安な気持ちにもなります。定期的な消毒をしていただけるといいなと思います。子供達の距離が近づく場でもありますので空気清浄器は強い味方です。

今思えば、心配で不安になる気持ちを『お母さん大丈夫ですよ!』とお医者さんから一言聞けるのが私への一番の薬だったのかもしれませんが。